ボンジョルノ。そろそろ秋めいてきました……と、言いたいところですが、まだまだ普通に暑いです。
ところで、この「フツーに」ってなんなんでしょう。昔はあんまり使わない表現でしたよね? ネットで、「普通に」&「日本語」をキーワードに検索してみると、「日本語の乱れ」とか「若者言葉」とかってトピックが出てきちゃいます。“ら”抜き言葉みたいなもんでしょうか。
ということは、「バーベルをフツーに挙げれるyo!」とか言っとけば、私もまだまだナウなヤングとして、ギロッポンでチャンネーと遊ぶぐらいのことは出来るかもしれませんな。……え? 意味が分からない? 分からなければググっといてください。バブル世代をなめちゃいけません。ダブダブのスーツや海苔みたいな眉毛で、トレンディドラマを見るのがお洒落だったんです。まさか、あのカンチが世界陸上の司会やって、「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 」と叫ぶことになるとは、誰も予想しなかったでしょう。
と、日本語の使い方はさておき、今回はその「バーベルを普通に挙げる」代表的なエクササイズです。こちらをどうぞ。
ショルダープレスです。その名のとおり、バーベルを持ち上げることで肩の筋肉を鍛えます。動画のお兄さんは顔の前に降ろしていますが、肩の柔軟性を高めたい場合などは、頭の後ろに降ろすバリエーションもOKです。さらに言えば、こちらの動画のように……
はい、子どもで行なうことも可能です。かつて、「ママでも金」を目指した柔道家がいらっしゃいましたが、少なくとも「ママでもショルダープレス」は可能ってわけです。しかも親子ともども楽しそうで、何より。
冗談はさておき、ショルダープレスのポイントとしては、
・体幹を安定させ、腰を反らせたり丸めたりしない
・立ってやる場合は下半身の反動を使わず、上半身だけでしっかり挙げる
・手首を反らせない
といったところです。「重りを頭上に持ち挙げる」というシンプルな動作だからこそ、ターゲットの肩周りをきちんと意識して行ないましょう。立ってやるとどうしても下半身の助けを借りたくなるのが人情なので、動画のように座った状態でフォームを固めるのもおススメです。
ちなみにむかしのウエイトリフティング競技は、このショルダープレスのみで競い合う「プレス」という種目もあったんですが、そうした「下半身使ってるやんけ!」のつっこみ&見極めが難しいということで、今はなくなっています。ウエイトリフターの方々も、人情には逆らえないんですなあ。うんうん。きっと彼らも、人情溢れる時代劇とかが好きなのかもしれませんね。でもまさか、金八先生が水戸黄門になっちゃう日が来るとは、それこそバブルの頃には夢にも思わず…………え? またおっさんの回顧話になってる? 失礼。
バブルな話はさておき、ショルダープレスはいつの時代でも肩の基本エクササイズですから、是非モノにしてくださいませ。ではまた。チャオ。
ショルダーでプレスするという、そのまんまのネーミングですが、肩のトレーニングの王道です。バーベルは頭の後ろでも前でもOK。姿勢を保って、しっかりあげちゃいましょう!
強化部位:三角筋、僧帽筋、上腕三頭筋
*筋肉動画図鑑で一つひとつの筋肉を詳しく見ることができます。
これだけは押さえる!ワンポイント:
・バーをゆっくり降下させ、後頭部からできるだけ離れないようにする
・背中を曲げたり腰を反らせない
・手首を反らしすぎない
<プロフィール>
伊藤謙治(いとう けんじ)
F Fintess Support(www.f-fit.net/)代表。
トレーニングコーチとして現場指導に当たる他、専門誌ライターとしても活動中。CSCS,JATI-ATI。