内藤隆の「筋トレのツボ!」

内藤隆の「筋トレのツボ!」

第8回「<実践編>器具を使わない効果的トレーニング(背中)」

≪撮影協力:銀座健康倶楽部


 このコーナーでは、皆様が日頃実施しているトレーニングをより効果的なものとするため、私がパーソナルトレーニング指導で用いているテクニックをお伝えします。

 前回は、筋トレ前のウォームアップについて説明しました。今回からは、器具なしで実施できる効果的な筋トレのやり方を紹介します。パーソナルトレーニングのセッションでも実際に用いている厳選した種目ですので、自宅やジムでのトレーニングにぜひ取り入れてみてください。

 今回は、良い姿勢づくりに欠かせない「背中まわり」を効果的に鍛える筋トレを2種目紹介します。日頃のトレーニングは、実施しやすい身体前面の種目(前もも、胸、腹筋など)に偏っていないでしょうか?身体後面もしっかりトレーニングし、前後でバランスのとれた身体をつくりましょう。動画も併せてご覧ください。

☆ツボ☆
 ここで、短時間のトレーニングで最大の成果を得るために私が考案した「コンビネーション・サーキット法」を紹介します。この方法は、短時間(3分)のトレーニングで筋肉に十分な刺激を与え、どの種目を選択して組み合わせるかポイントです。正しいフォームで1日1回、2週間続けると、身体の動きやスタイルの変化を感じられると思います。

【コンビネーション・サーキット】

● 1サイクル目:種目(1) 1セット目→休憩なし→種目(2) 1セット目
● 短時間の休憩:20秒間
● 2サイクル目:種目(1) 2セット目→休憩なし→種目(2) 2セット目→終了

※運動に不慣れな方は、まずは1サイクルから始めてみましょう。身体に痛みを感じる動きは、無理して行わず中止してください
※トレーニング上級者は3サイクル行ってください

 それでは「背中まわり」のお勧めのコンビネーション・サーキット種目を紹介します。

種目(1):タオルラットプル


<やり方>
1.フェイスタオルの端と端を握り、手を上に伸ばす(図1)
2.タオルがたるまないよう横に強く引っ張り合いながら、後頭部スレスレを通るようにタオルを首の高さまで下ろし(それより下ろさない)、肩甲骨を強く寄せる(図2)
3.2秒かけて下ろし、2秒かけて上げるペースで15回行う。呼吸は、下ろす時に吸い、上げる時に吐く。
☆ タオルは下げる時も上げる時も常に強く引っ張り合いながら、肩甲骨まわりの筋肉を意識して行ってください。上背部を丸めず胸を軽く張りながら動作しましょう。

種目(2):アッパーボディ・ベント


<やり方>
1.両足を大股で広げ、椅子に浅く座る。両手を頭の上でクロスして組み、背筋をまっすぐ伸ばす(図3)
2.腰、背中が丸まらないよう、両肘を絞りながら、身体を前方にゆっくり倒す。おしりから指先までが一直線になるようにする(図4)。ゆっくり戻す
3.3秒かけて下ろし、3秒かけて上げるペースで5回行う。5回行ったら素早く手のクロスを組み換え、同様に5回行う
☆ 簡単な動作に見えますが、実際にきれいなフォームで行うのは難しいです(普段運動している方でも、はじめは腰・背中が丸まりやすいです)。浅く倒す動作から始めましょう。慣れてきたたら、上体を丸めず、床と水平ちかくになるまで倒せるようにしてください。

※身体に痛みを感じる動きは、無理して行わないようにしてください


<プロフィール>

内藤 隆(ないとう たかし)

幼児からシニア、初心者からアスリートまで、これまで10,000名以上に運動指導を経験。理論と実践が融合した分かりやすい指導に定評がある。パーソナルトレーナーとして活躍する一方、フィットネスジムのプロトレーナー/プロスタッフ育成、企業における社員の健康増進支援にも数多く携わっている。
・株式会社CSUP 代表取締役
・パーソナルジム「オーワン銀座」代表
・修士(スポーツ科学)、健康運動指導士
・早稲田大学エルダリーヘルス研究所 招聘研究員
・WASEDAウェルネスネットワーク 会員
・明治大学サービス創新研究所 客員研究員

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