こんにちは。スポーツトレーナーの長谷川です。
今回はトレーニングのツボ~なぜトレーニングが必要なの?です。
突然ですが皆さんイメージして下さい。
縦200cm、横100cm、厚さ15cm、重さ100kg
この大きくて厚い板を男性2人(青)、女性2人(赤)の合計4人でそれぞれの角を持ちます。
4点で支えられて力も均衡を保てていればそれぞれが楽に持ち続けることが出来ます。
男性の1人が支えるのを辞めてしまうと・・・
他の3人にストレスが掛かり、支えるバランスも崩れます。また支える力の大きさ、支える場所も変わるかもしれません。
4点を支えていても力の大きさが崩れており、この状態で持続的に持ち続けたら・・・
②の方は大きなストレスが掛かり続け、疲労が溜まり、痛みなどに繋がる可能性がありますね。でも大きくて力強いので一番最後まで頑張ってくれそうです。
①や③の方は細く、小さいようにみえますね。支える力がもう少し大きくなれば②の方のストレスを和らげられるかもしれません。
何を言っているのか良くわからない??
実はこの支えと、バランス、力の関係は人の身体と同じことを表しています。
人が身体を動かすために必要な関節運動はすべて筋肉の収縮活動で行われます。
屈曲/伸展 内転/外転 内旋/外旋 前屈/後屈など身体は必ず対になる動作、筋肉があり、それぞれがバランスを保ちながら活動しています。
このバランスが崩れている時に、身体の違和感や痛みが現れやすくなります。
②で支えている男性に疲労が溜まっている状態だとします。
マッサージや治療を行い、疲労や、痛みを取り除くことで一時的には男性のストレスは取り除けます。
しかしながら、①や③の方の力が弱い状態は変わらないので結局は元の状態に戻ってしまうのです。
この状態を改善してくれるのがトレーニングです。
①と③をトレーニングで強くすることによって②に掛かる過剰なストレス環境を取り除いてあげることが出来ます。
第3回で紹介したJones骨折も筋緊張と可動域のアンバランスが原因でしたね。
第9回でご紹介したストレッチは足の伸ばす動作で大腿四頭筋を収縮し、ハムストリングスの筋緊張を和らげるという拮抗作用を利用したものになります。
使いすぎている筋があると言う事は、使っていない筋があると言う事。
使っていない筋を使う事で、使いすぎている筋の弛緩作用を促し、ストレスと緊張を和らげることに繋がります。
トレーニング=競技力向上に役立つと言う考えは皆さんお分かりだと思います。
スポーツは左右非対称な運動が多く、必然的にバランスを崩すことになりますが、その運動特性を理解しながらも、障害予防、更なる競技力向上の為に、バランスを整える事がとても重要です。
マッサージや、ストレッチでほぐす、緩めることも大切ですが、効果は一時的になる場合があります。
トレーニングで整える
トレーニング=コンディショニングと言う新しい考えを加えて頂けると運動がさらに楽しくなると思います。
弱い所を鍛えるトレーニングを是非実践してみて下さい。
次回はスポーツと日常生活のツボ~あなたの生活に活かしましょう~をお届けします。
トレーニングはただ疲れるだけで障害に繋がる 〇?×?
<プロフィール>
長谷川 賢宏(はせがわ たかひろ)
柔道整復師
了徳寺学園医療専門学校卒業
21歳の時にこの道を志し、師と仰ぐ先生に出会いトレーナーの一歩を踏み出す。
フリーランスでスポーツクラブパーソナルトレーナー、サッカー、バスケットボールチームのフィジカル・コンディショニングコーチを行ないながら、スポーツトレーナーとしての経験を積む。医療資格取得後、鍼灸接骨院運営、スポーツトレーナー派遣を行っている有限会社ケッズグループに入社、現在は代表取締役として、選手、患者様のサポート、後任の指導、育成に力を注いでいる。
主な経歴
2012ロンドンオリンピック ビーチバレー男子日本代表チーム トレーナー
2015ユニバーシアード光州大会 バレーボール男子日本代表チーム トレーナー
日本オリンピック委員会(JOC)強化スタッフ(医・科学サポートスタッフ)
その他、高校、大学など育成年代のサッカー、バレーボール、バスケットボールチームのサポートを行う
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