筋肉栄養学

筋肉栄養学

第4回 バランスよく食べる理由

 一生のうちに人間はどれぐらい食べるのでしょうか?
 仮に0歳~75歳まで生きるとして、米7.1トン・味噌汁7,000杯・魚7,000尾・肉7,000枚(豚肉のとんかつ用)・豆腐4,800丁・牛乳5,400ℓ・野菜7,600トン・卵18,000個・・・。
 目安とはいえ、生きている間にこれだけ一人で消費するのだから、食事がどれだけ大切なのかがうかがえるでしょう。

 朝ごはんぐらい食べなくても、何も起こらないという方は、いっぱいいるでしょう。
 そう、ヒトの身体は1~2食食べなくても、なんともないようにできているからです。
 ただ、身体を構成する材料が揃わなければ、それなりの身体になる…ということです。
 糖質や脂質やたんぱく質は、必要なエネルギー源になります。
 ビタミンは、必要なエネルギーを作るのに必要なものになります。
 ミネラルは、必要な工具・針・接着剤・糸にもなります。
 欠食や偏食をすると、材料が揃わないので、身体を作り変えられないのです。
 日々の生活で、どこかの1食が欠食や偏食しても大きな影響はないでしょう。
 ただ、このことが習慣化した場合には、身体に各所にマイナスが積み重なって出てくる…ということです。
 ヒトと車の違いを見てみると、車の車輪が悪くなって、他のところに問題がない時は、車輪の悪いところだけを交換します。
 ヒトの場合は、普段から悪くなくても、一定の周期で新しいものに変えていて、常に病気にならないように守っているのです。
 そのために、いつ、なにか、身体が作り変えられるように、きっちり食べる・・・と、言うことに繋がります。
 たとえば、鶏のから揚げが今日のおかずの時は、鶏のから揚げ2こパクパク、ごはん一口ではなく、鶏のから揚げ1こ、ごはん一口を2回パクパクで、食事のバランスがとれてくるのです。

 牛肉・豚肉・鶏肉の中で一番いいのは、どれなんだろう?
 よくいろいろなところで特集していますね。
 どの食肉もいいのです。
 牛肉には、亜鉛や鉄が豊富。豚肉はビタミンB1の宝庫です。
 鶏肉は、肉の中でビタミンAが豊富・・・。
 それぞれ特徴があるのです。
 肉は、たんぱく質と脂質だけでできている訳ではないということです。
 魚も同様です。
 ヒトに近いアミノ酸組成をちゃんと持っていて、魚油という誰にも負けない武器も備えています。
 食品というのは、必ず複数の栄養素を持っています。
 栄養素の集合体といえます。
 いろいろ食べることで、栄養素不足のリスクを下げる事もできます。
 ○○を食べると身体にいい、悪い・・・。
 これもいろいろなところで毎日のように特集されています。
 同じものを食べることで、万が一、有害なものが蓄積されていくリスクも考えられます。
 様々なものを食べるということは、こういう対処も、担っているのです。

 食品の視野が拡がると、知らず知らずに、人生の視野も拡がるかもしれません。
 食には、それぞれ物語があります。
 そしてその人の味が、思い通りに滲みでているのか否か、思いやみません。


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メールアドレス:column@roundflat.jp

<プロフィール>

小山 幸子 (こやま さちこ)

東京在住。
高校卒業後、国産車カタログ製作会社に8年間勤務後、26歳で栄養士養成校へ。
15年間の病院勤務を経て、2014年よりフリー。
現在は病院、クリニックでの食事サポート、調理実習のほか、食コラムの執筆等の活動をしている。
『この食事が、人生で最後の食事かもしれない』を、モットーに業務に携わっている。
メカオンチのあがり症。趣味は書道。
管理栄養士・西東京糖尿病療養指導士・毎日書道会会友(雅号:小山 桃花)

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