長谷川賢宏の「スポトレのツボ!」

長谷川賢宏の「スポトレのツボ!」

第9回 ストレッチのツボ~全身すっきりこのストレッチ~

 こんにちは。スポーツトレーナーの長谷川です。
 さて今回は前回のW-UPに引き続きC-DOWNとストレッチのお話です。
 
 C-DOWN(クールダウン)の目的は①安静時の状態に戻す②疲労回復です。
 全身をすっきりさせるためにアクティブレスト(積極的休養)のポイントをお伝えいたします。
 
 アクティブレスト(積極的休養)とは、ウォーキングやジョギング、プールでの軽い運動、ストレッチなどを積極的に行うことで組織回復を促し、疲労を取る方法です。
 
 トレーニングなどの激しい運動を行うと細胞は破壊され、疲労物質が身体に蓄積された状態になります。
 この壊れた細胞をいち早く再生し、溜まった疲労を取り除くことが回復に繋がり、トレーニング前の状態より強くなるサイクルを生み出します(超回復)
 
 疲労回復のポイントとして、①循環を上げる②筋を安静時の状態に戻す、この2つになります。
 
 軽めの運動による疲労物質の除去は30%VO2max程度の運動(楽と感じる運動)が良いとされています。
 体循環に約1分(ウォーキング)、目標心拍数の安定に3~5分(ウォーキング~ジョギング)、心拍数を平常に落ち着かせる3~5分(ウォーキング)で10分程度がおすすめです。
 
 カルボーネン法【(推定最大心拍数-安静時心拍数)×目標運動強度%+安静時心拍数】で目標心拍数(30%)を調べてみて下さい。
 ※推定最大心拍数=220ー年齢
 
 その後にゆっくりとスタティックストレッチを行います。
 スタティックストレッチのポイントは笑顔、楽な呼吸、気持ち良いになります。頑張りすぎない事、これにつきます。
 
 過去掲載記事(第3回股関節外旋筋群、第6回下腿、大腿筋膜張筋、臀部、大腿部(外側))にも記載がありますが、それ以外に大きな筋肉群を伸ばす複合ストレッチをお伝えします。
 
 ジャックナイフストレッチ
 通常立位で行うものですが、今回は座位で行う形になります。
 ストレッチ部位:下腿、ハムストリングス、腰部、背部
 膝を立てて曲げた状態で足の裏を掴みます
   掴んだ指を離さないようにしながら、伸ばせる範囲でゆっくり膝を伸ばしてストレッチをして行きます
   このストレッチは片足ずつ行って頂いても構いません。
 足の外側からクロスして掴んであげると背部のストレッチが効きやすくなります。
   片足を両手で掴んで頂くと背部のストレッチは更に効きやすくなります。
   また両足、片足どちらのストレッチも状態を倒した形だけではなく、足の裏を掴んだ状態で身体を起こして頂くと、背部上部のストレッチを行う事が出来ます。
   身体の角度や足の伸ばし方を少しずつ変えていくと伸びている場所が変わるのが分かります。
 硬さの出ている場所はストレッチ感が強く出やすくなります。伸ばして、伸びて気持ちいい所でその姿勢を20~30秒程度キープ、楽にその姿勢を取れるようになったら、次の姿勢に変えて行きます。
 
 筋の状態を元に戻す、柔軟性の改善の為のスタティックストレッチは運動後、日々の生活の中に毎回入れて頂くことが重要です。
 
 『~ながらストレッチ』の実践。
 試合後、練習後にその日の振り返りを話しながら、お風呂上りにテレビを見ながらなど無理なく続けられる形を見つけて行きましょう。
 
 次回は応急処置のツボ~怪我した時の〇〇〇〇~をお届けします。

 疲れた身体は寝てさえいれば治る 〇?×?

 答えは×です。寝ているだけではなく積極的な回復を心掛けましょう。


<プロフィール>

長谷川 賢宏(はせがわ たかひろ)

柔道整復師
了徳寺学園医療専門学校卒業
21歳の時にこの道を志し、師と仰ぐ先生に出会いトレーナーの一歩を踏み出す。
フリーランスでスポーツクラブパーソナルトレーナー、サッカー、バスケットボールチームのフィジカル・コンディショニングコーチを行ないながら、スポーツトレーナーとしての経験を積む。医療資格取得後、鍼灸接骨院運営、スポーツトレーナー派遣を行っている有限会社ケッズグループに入社、現在は代表取締役として、選手、患者様のサポート、後任の指導、育成に力を注いでいる。

主な経歴
2012ロンドンオリンピック ビーチバレー男子日本代表チーム トレーナー
2015ユニバーシアード光州大会 バレーボール男子日本代表チーム トレーナー
日本オリンピック委員会(JOC)強化スタッフ(医・科学サポートスタッフ)
その他、高校、大学など育成年代のサッカー、バレーボール、バスケットボールチームのサポートを行う


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