オークボアツコの「筋肉豆知識」

オークボアツコの「筋肉豆知識」

大胸筋

男性編‘鍛えたいと思っている筋肉ランキング’2位(ちなみに1位は腹直筋)、そして女性編‘好きな男性の筋肉の部位ランキング’2位(ちなみに1位は前腕)と、男女からともに熱い支持を集める大胸筋(2009年ONLINE調査による)。確かに「分厚い胸板」って、かなりの男らしさを感じるフレーズです。では女性にとってその存在価値とは?と考えると、これも度外視できません、乳房の下垂を防ぐために鍛えておいた方がいい筋肉とされています。大胸筋は、鎖骨・胸骨・肋骨から起こって両胸の前面を広く覆い、扇のカナメ状に収束して上腕骨に付着しています。どんな動きを担っているかというと、前方にあるものを「抱きしめる」動きです。鍛えられた大胸筋は包容力、もとい、抱擁力の証でもあるわけですね。

大胸筋を鍛える筋力トレーニング法は色々ありますが、特に道具を必要とせず最も手軽なのはプッシュアップ(腕立て伏せ)です。主に大胸筋と上腕二頭筋をターゲットとした筋トレですが、より大胸筋に効かせるポイントとしては、手を①肩でなく、胸くらいの高さに②肩幅より広めに③指先は内向きにしすぎない位置に、つくよう注意しましょう。そしてもうひとつ大切なのは、肩を後方に引いて両方の肩甲骨を真ん中に寄せた状態をキープしておくこと。プッシュアップの動作中、背中を丸めてしまうと、前鋸筋などの違う筋肉に負荷が分散してしまって効率が良くないのです。また、お尻をぴょこんと突き出したような姿勢にならないよう、首から足までは一直線に保ち、腹筋にもグッと力を入れておきましょう。息を吐きながら3秒かけて肘が伸びきる直前までプッシュアップ(押し上げ)、息を吸いながら3秒かけてアゴか胸が床に着く直前まで肘を曲げ1秒キープ、を繰り返します。目線は床を凝視するのではなく、正面を向いておきましょう。回数は10〜15回×2〜3セット(セット間の休憩は1分程度)がよいですが、この回数だと物足りない!という方は、むやみに回数を増やすよりも負荷を上げましょう。例えば重いリュックを背負う+動作スピードをゆっくり行うなどの工夫が良いかと思います。

ちなみにプッシュアップでは通常、大胸筋の中部から下部がよく使われ、最もムキッと発達して欲しい上部が鍛えにくいと言われます。大胸筋上部を鍛えたい場合には、足を50cmくらいの高さの台(漫画雑誌を重ねて作ったりしてもOK)に乗せて行うデクライン・プッシュアップがおすすめです。

トレーニングは何でも継続が大切と言いますが、負荷の高い筋トレの場合、筋疲労の回復のことを考慮し、1日おきくらいで継続して行くのが望ましいでしょう。ちなみに、バストアップに興味があるだけで、別にムキムキの胸筋を目指してるわけじゃないんだけど…という女子へのメッセージ。女性は、女性ホルモンの関係で、男性よりも筋肉がつきにくい性質があります。したがって、ちょっとやそっとの自重トレーニングでムキムキにはなりませんのでご安心を。乳房は大胸筋という土台の上に乗っている乳腺と脂肪の塊です(身も蓋もない表現ですが)。大胸筋をトレーニングすることで支える土台が鍛えられ、胸の底上げが図れると同時に、上部を鍛えておけば上方に乳房を引き上げて固定する力が強まると考えられます。プッシュアップはちょっとハードすぎて…という女子は、有名なバストアップエクササイズ、「合掌して両手のひらを押し合う」という等尺性収縮を利用したトレーニングを日常的習慣といたしましょう。この時も、肩が前に丸まらないよう注意してください。

スポーツなどのパフォーマンスに「使える」筋肉を育むのも大切ですが、見せる(魅せる)筋肉を作りたいという欲求もまた事実。‘服を着るように’自分の望むボディ・デザインを図って行きたいものですね。 なお、ボディビルダーが大胸筋をピクピク動かす筋肉アピールですが、大胸筋だって随意筋。意識して筋を動かす練習を積めば、あなたにもできますよ。いかがですか、新年度の一発芸に今から練習に励んでみませんか?


<プロフィール>

オークボアツコ

1978年3月生まれ。♀
本職は大学講師・理学療法士。その傍ら、絵の製作活動などやっています。
そんな諸々の素性が重なったご縁で、このたび「筋肉かるた」読み札の挿絵を担当させて頂きました。
趣味はランニングと飲酒を少々。筋トレでなく肝トレに励んでいる日々です。

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