今週の窓

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第26回 栄養 「日本を救えるか!?グルテンフリー」

 低炭水化物ダイエットの流れで、小麦製品=太る
 と、いうようなイメージを持つ方もいる様子。

 近年日本ではコメ離れが進む中、このグルテンフリーの波にのる傾向が見られる。

 2009年に施行された、「米穀の新用途への利用促進に関する法律」から7年経過。

 国内米粉産業は、逆風の中、遅々とした歩みにとどまっているという。そこで、小麦粉との明確な差別化を、という事である。

 グルテンとは、小麦や大麦あるいはライ麦、オート麦などの麦類に含まれているたんぱく質の一種である。
 パンやうどん、パスタ、クラッカー、シリアルなどに含まれ、食物の弾力や粘り気を出し、コシや膨らみも、このグルテンの作用によるものだ。

 グルテンに対してアレルギーを持っている人が摂取すると、小腸が過敏に反応して消化不良になり、吐き気や痛み、腸疾患などを引き起こす場合がある。
 このアレルギー反応がとても強い場合は、「セリアック病」という腸から栄養の吸収ができなくなる病気にかかってしまう恐れも。

 グルテンフリーつまり、グルテン除去食は、このような疾患の方への食事から、注目し始めたという事だ。
 セリアック病の方に関しては、グルテンフリーの効果として、体重変化が挙げられた研究が多数出ているは事実だ。
 ここでは、低エネルギーという意味ではなく、グルテンフリーの食品の中に、高エネルギーのものもある。
 さらに、食物繊維が少なく、かえって太る原因になりかねないともいわれている。

 そして、ここがポイントだ。特定疾患ではない方への、健康上のメリット、減量効果を支持するデータなど、はっきりとした科学的根拠はでていない。
 グルテンフリーが必要かどうか、個々の体質や健康状態、そして、正しい知識と理解が必要になってくる。

 現在の日本は、気軽に手に入りやすく、時短で便利な食品も増えてきている。
 もしかしたら、こういった習慣が、必要以上のエネルギーを摂取しているともいえるだろう。

 便利に寄りかかるか、寄りかからないで不便を楽しむか?
 便利が普通ではない事を、日本は忘れている気がする。


<プロフィール>

小山 幸子 (こやま さちこ)

東京在住。
高校卒業後、国産車カタログ製作会社に8年間勤務後、26歳で栄養士養成校へ。
15年間の病院勤務を経て、2014年よりフリー。
現在は病院、クリニックでの食事サポート、調理実習のほか、食コラムの執筆等の活動をしている。
『この食事が、人生で最後の食事かもしれない』を、モットーに業務に携わっている。
メカオンチのあがり症。趣味は書道。
管理栄養士・西東京糖尿病療養指導士・毎日書道会会友(雅号:小山 桃花)



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