山田聡子の「栄養のツボ!」

山田聡子の「栄養のツボ!」

第10回 快適海外生活!1・2・3!

 年末年始は海外で過ごすという方も多いでしょう。海外旅行、海外出張で快適に過ごすポイントは移動、時差、環境になります。

 飛行機での移動の負担をいかに軽くするかが現地での疲労度に大きく影響します。飛行機での乾燥対策(水、マスク、あめなどの持参)、室内温度対策(飛行機の中の室温は24℃と言われていますが、窓際の席は寒いことが多いです。羽織りものを持参するといいでしょう)、エコノミー症候群対策(フライト中にこまめに動いたり体操する)などを心がけましょう。

 長い時間じっとしている機内での食事は満腹まで食べるとお腹が苦しくなったり、安眠を妨げたりします。機内食は腹八分目にとどめておきましょう。その他に機内食についてのポイントを表にまとめましたのでご参照下さい。

 日本との時差が大きい地域の場合、いかに速やかに時差ぼけを解消するのかもポイントです。現地に到着したらなるべく現地の時間に合わせて過ごしましょう。食事は生活リズムを整えるには大切なものです。とはいえ、体も疲れているということは内臓もお疲れモードなので、消化の良いものを摂りましょう。スープ、煮物、パン、ライス、果物など低脂質なメニューを積極的に取り入れ、こってりとした料理や豪華なメニューは時差ぼけが解消してから楽しむといいと思います。

 環境についてですが、食の安全性に注意して下さい。皆さんが思っている以上に日本は衛生面など食の安全性が世界の中でも優秀な国です。私たちが常識と考えていることが海外の国では常識でないことがたくさんあります。現地での水(飲み水や使用する水)と食の衛生面、安全性の情報について出発前に確認をしておきましょう。

 現地の料理も是非楽しんで頂きたいですが、体調面を考えると日頃から食べ慣れているものを口にするのがベストと、海外遠征に行く選手によくアドバイスをしています。現地で自炊ができたり、日本食レストランを利用できればいいですね。自炊ができるのなら現地で材料が調達できるのか、または日本から持参するのがいいのかを確認しましょう。米、乾麺、調味料(特にめんつゆは便利)、レトルトなどが持参できるものとしては便利です。外食でもし日本食がない場合は、中華料理などアジア料理のレストランが和食に近くて食べやすいです。

 「ホテルでの朝食バイキング例」
 バイキングは好きなものを好きなだけ摂れるという楽しみがありますが、旅行や出張を快適に過ごすためには栄養バランス良く摂ることをお勧めします。「栄養フルコース型」の食事(①主食(ごはん、パン、麺類、いも類)、②おかず(肉、魚、卵、大豆製品)、③野菜、④果物、⑤牛乳を目指しましょう。

<プロフィール>

山田 聡子 (やまだ あきこ)

日本体育協会公認スポーツ栄養士、管理栄養士、健康運動指導士。
青山学院大学国際政経学部卒業、及び、東京健康科学専門学校栄養士科卒業。
2003年~2007年明治製菓株式会社(現・明治)ザバス スポーツ&ニュートリション・ラボ勤務。
明治製菓在籍中は、全日本男子柔道 強化代表チーム、全日本男子バレーボール 山本隆弘選手、トップリーグ ラグビーチームなどをサポートした。
2008年よりフリー。アスリートの栄養サポート(2013~2014年 J1リーグサッカーチームなど)、スポーツ栄養の記事執筆、セミナー講演、専門学校講師などを中心に活動中。

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