山田聡子の「栄養のツボ!」

山田聡子の「栄養のツボ!」

第3回 無理なく続ける自炊のコツ

 今回のテーマは自炊です。自炊はハードルが高いと思われがちですが、無理なく行うコツをお伝えします。

 まず、何が自分にとって自炊のメリットになるか考えてみましょう。自炊は安い、栄養バランスが良い、料理ができると異性からモテる・・・などのメリットがあります。例えば並盛の牛丼を外食で食べると価格は380円。でも牛丼を自炊すると材料費は176~200円ぐらいで済みます。また外食のメニューの多くは塩分と脂質が多いですが、自炊をすると材料や調味料を自分で調整ができるため、栄養価の高いヘルシーなお料理を作ることができます。あなたにとっての自炊の一番のメリットは何になりますか?

 次に、自炊を続けるコツです。

・毎日がつらかったら毎日しなくてもOK!日常生活の忙しさに合わせて、無理のない範囲内で自炊を行いましょう。
・友達を呼んでおうちパーティをしたり、たまに誰かと一緒におうちごはんを楽しんでみてはどうでしょうか?
・料理したものをSNSにアップすると楽しく続けられることもあります。
・自炊の初心者、中級者、上級者と、徐々にレベルアップしてみましょう。

 具体的な自炊のコツとしては・・・

1.簡単なものを作ってみる
ゆでるだけ(例:ブロッコリー)、出すだけ(例:冷ややっこ、納豆、ミニトマト)、切るだけ(例:冷しトマト)、炊くだけ(例:無洗米)など、簡単な調理でもりっぱな自炊です。

2.便利な調味料を活用する
炒め物用の合わせ調味料、焼肉のタレ、めんつゆなど、肉のこま切れ肉と野菜何種類かがあれば簡単な炒め物ができます。後はごはんをプラスしたら立派な定食のできあがり!また、にんにくやしょうがのチューブ入りの調味料もあると、料理の味がぐぐっと美味しくなります。

3.加工品、中食(なかしょく)も活用する
中食とは自炊と外食の間にあるもので、お惣菜屋さんやお弁当屋さんで買ってきたものを自宅で食べることです。全部を自炊しなくても小鉢のおかずはお惣菜屋さんで買ってきたものを活用したり、インスタントスープを使ったり、買ってきた温泉卵を食事にプラスしたりと、色々と方法はあります。買ってきたものと自炊したものを上手に組み合わせてみましょう。

4.使いやすく、便利な道具を使用する
切れる包丁(切れない場合は研ぐ器械があるといいですね)、食品を千切りや細切りにしてくれるスライサー、蓋つきのフライパン(焼く、炒める、煮る、ゆでるなど、活用の幅が大きい)があると調理がラクになります。

5.使い勝手の良い食材を自分なりに決める
野菜(ビタミン摂取のために緑黄色野菜、カサ増しのために淡色野菜)、玉ねぎ・にんじん、(常温保存可能な野菜)、肉・魚(冷凍OK)、卵・豆腐・納豆(すぐに食べられる)、チーズ(料理に入れるとおいしい)など、使い勝手の良い食材を買い、色々な料理に活用しましょう。

6.レシピサイト、レシピ本などを活用する
人気のレシピサイトCookpadやオレンジページ、レタスクラブなど料理雑誌のレシピサイトなども便利です。

 加工食品を組み合わせて作った夕食のメニュー
雑穀米入りのごはん(無洗米を使用)、お味噌汁(長期保存可能の豆腐とカットワカメを使用)、ホウレン草の和え物、粉ふきいも、いんげんのソテー(冷凍野菜のいんげんを使用)、ハンバーグ(冷凍のハンバーグを使用)。調理にかかった時間は、加工食品を使用しないで作ったときの約半分。ご自身の生活スタイルや忙しさに合わせて賢く自炊をしてみましょう。

<プロフィール>

山田 聡子 (やまだ あきこ)

日本体育協会公認スポーツ栄養士、管理栄養士、健康運動指導士。
青山学院大学国際政経学部卒業、及び、東京健康科学専門学校栄養士科卒業。
2003年~2007年明治製菓株式会社(現・明治)ザバス スポーツ&ニュートリション・ラボ勤務。
明治製菓在籍中は、全日本男子柔道 強化代表チーム、全日本男子バレーボール 山本隆弘選手、トップリーグ ラグビーチームなどをサポートした。
2008年よりフリー。アスリートの栄養サポート(2013~2014年 J1リーグサッカーチームなど)、スポーツ栄養の記事執筆、セミナー講演、専門学校講師などを中心に活動中。

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