今週の窓

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第18回 ウェルネス 「骨盤」

 日常生活で身体の歪みをまじまじと感じることはあまりないと思いますが、よく取る姿勢や頻繁に行う動作、身体の使い方のクセの蓄積によって、身体のアンバランスが生じています。誰しも多少のアンバランスを持っていますが、これがあまりに大きくなると、身体の痛みや不調の原因となります。今回は、アンバランスが生じやすく、上半身・下半身の両方に影響を与えやすい「骨盤」の歪みチェック方法と改善エクササイズを紹介します。

 ■骨盤とは?
 骨盤は、(1)仙骨、(2)寛骨(腸骨+恥骨+座骨)、(3)尾骨という3つの骨で構成されています。骨盤には、おなか、太もも、おしりにつながる筋肉が多数付着しており、上半身と下半身をつなぐカラダの中心部と言えます。

 ■骨盤がゆがむと・・・
 次のような身体の使い方が習慣になっている場合、骨盤の前後左右のゆがみが発生したり、助長されます。

 ・カバンを常に同じ側で持つ
 ・座る時に、腰が丸まっていたり、腰が反っている
 ・椅子に座る時に、よく同じ側で脚を組むことが多い
 ・同じ姿勢で長時間座り続けることが多い
 ・横向きで寝ることが多い
 ・片足に重心を掛けて立つことが多い

 骨盤がゆがむと姿勢の崩れ、O脚・X脚、下半身太り、おしりが垂れる、下腹部が出る、むくみ、肩こり、腰痛など、様々な問題が起こりやすくなります。

 ■骨盤バランスチェック
 (1)脚の開きチェック
 仰向けで、左右の踵を近づけ、力を抜いて自然に寝ます。つま先が動かないように上体を少し起こし、つま先の開き方をチェックしましょう。下写真のように、左右がアンバランスに開いていませんか?

 (2)閉眼歩きチェック
 立位になり、床のつま先の位置に目印(セロハンテープ等)を貼ります。つま先を目印に合わせ、目を閉じ、ももを軽く持ち上げながら、手を振って「50歩」歩きましょう。「50歩」歩いたら目を開けます。目印から何cm離れたか、体の向きがどれ位変わったかチェックします。人によっては前後左右に1m以上動きます。転倒したりぶつからないよう、広いスペースで行ってください。

 ■骨盤バランスを整えるエクササイズ
 (1)骨盤前傾ー後傾
 1)手を腰にあて、指で骨盤をつまむ
 2)骨盤を前に倒して尾骨を斜め上に向け(左写真)、次に骨盤を後ろに倒して腰を丸め、尾骨を斜め下に向ける(右写真)
 3)これを1分かけて15往復行う

 (2)骨盤ウォーク
 1)床に足を伸ばして座る。つま先は上に向け、両手は胸の前で組む。座骨を立てて座る
 2)右足、左足を交互に前に押し出し、おしり歩きで前方に10歩進む(左写真)
 3)前に10歩進んだら、次に後ろに10歩進んで、元の位置に戻る(右写真)これを3往復行う
 まっすぐ進むよう、左右均等に足を運ぶよう意識しましょう。

 骨盤の本来のバランスと動作性を取り戻し、体調アップやスタイルアップを目指しましょう!


<プロフィール>

内藤 隆 (ないとう たかし)

運動指導者(フィットネス、トレーニング)、スポーツ科学研究者(応用健康科学)
■株式会社CSUP代表取締役
■パーソナルジム「オーワン銀座」代表
■明治大学研究・知財戦略機構 サービス創新研究所 事務局長・客員研究員
■早稲田大学エルダリーヘルス研究所 招聘研究員
■東北芸術工科大学創造性開発研究センター学外研究員
■日本健康教育学会会員、日本運動疫学会会員
■健康体力づくり事業財団認定 健康運動指導士
■修士(スポーツ科学)

メールアドレス:takashi@roundflat.jp

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