今週の窓

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第5回 鍼灸 「鍼の魅力」

 皆さん、こんにちは。
 鍼灸師の神長紗希と申します。今回より鍼(はり)・灸(きゅう)の魅力についてお話していきたいと思います。

 鍼灸は昔から広く使われている療法ですが、実際に治療を受けたことがある方は意外に少ないかもしれません。
 その中でも今回は【鍼】について説明していきます。

 名前の通り、鍼を患部やツボに刺して治療するものです。
 髪の毛ほどの太さで、極めて細い鍼を使用します。採血なので一般的に使われる注射器の太さは0.7~0.9ミリで、鍼灸の針でよく使われる太さは0.14ミリと、注射器の1/3以下の太さですので、刺入時に皮膚への抵抗が少なく、痛みも少なくなります。

 鍼の刺す方法として主に行われているのは管鍼法で、これは合成樹脂製の円形の筒を使って刺入する方法です。
 刺し方でよく使われる手法として、単刺法と置鍼法というものがあり、単刺法というのは刺した鍼を上下、回旋を加えすぐ抜くという手法で、置鍼法というのは刺してそのまま10~15分置く手法です。
 置鍼法を行っている時に低周波電流を流して、筋肉の血流促進を図る『パルス鍼』などもあります。

 患者さんによく「鍼を刺すところって決まってるんですか?」と質問されますが、基本的には「痛みがある場所」「触ってくぼんでいるところ」「ツボ」「筋肉」「押して気持ちいいところ」です。
 他にも、気の流れに沿って打つ方法や脈や舌、お腹を触って、その症状に効果的なツボに打つ方法もあります。
 セルフケアとして自分の指でツボを押しても効果的です!!

 近年では、ほとんどの鍼灸院がディスポーザブル(使い捨ての鍼)を使用しているため、1度使用したものは破棄されます。ですので、感染症の心配はありません。安心ですね。

 発生率は非常に少ないのですが、治療を受ける時の体調によって副作用が起こる場合もあります。「皮下出血」「眠気」「疲労感、倦怠感」「貧血」「刺したところのかゆみ」などです。

 過度の睡眠不足や空腹時、飲酒後などに治療を行った場合、気分が悪くなる事があるので注意しましょう。
 もし治療中に気分が悪くなった時は、すぐに鍼灸師に申し出て下さい。

 次回は鍼がもたらす効果についてお話したいと思います。
 おたのしみに!


<プロフィール>

神長 紗希 (かみなが さき)

高校卒業後、都内の専門学校へ入学し、柔道整復師、はり師、きゅう師、美容師の資格を取得。
鍼灸接骨院に就職したのち、フリーに転向し、プロアスリートや国民的アイドルグループのトレーナー活動を行う。
現在は茨城県ではり・きゅう接骨院 こもれび、ビューティーサロン pole*poleを開業。
【生涯健康で美しくいられる身体づくりをサポート】をモットーに日々治療にあたっている。

趣味はスノーボードとサッカー観戦
柔道3段で得意技は背負い投げ


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