ボンジョルノ。これまでの人生でプロテインやサプリメントにかけたお金を考えたら、中古車一台ぐらいは優に買えることが判明して、なんだか微妙な気持ちになっています。いっそのこと、運転してれば筋トレになる車とか開発してくれないでしょうか。アクセルとブレーキがレッグプレスで、ハンドル回すとロシアンツイスト、みたいな。……事故るっちゅうねん。
なんでそんな話をしたかと言うと、車じゃありませんが、今回ご紹介するのは“前に進む”エクササイズだからです。「それって、ただのウォーキングとかランニングじゃね?」とつっこみたくなったあなた、惜しい! たしかに自分の筋肉、それも下半身を使って身体を前に動かすんですが、ウォーキングやランニングなんかは目じゃありません。しかも今回は、モデルがすごい。『“筋”曜どうでしょう』史上初の有名人が登場です。
というわけで、どうぞ!
そう、あのクレヨンしんちゃんの得意技「お尻歩き」、すなわち「ヒップウォーク」です。
おねーさん曰く、彼以外も「やればできるのね……」とのことなので、是非トライしてみましょう。しんちゃん達ほどの達人にならない限り、動画のようにまるで体幹が揺れないで行なうことは不可能ですが(当たり前だ)、実際この「ヒップウォーク」、3次元の世界でもエクササイズとしてきちんと認知されています。文字通りお尻で歩くことによって、体幹部から股関節にかけての筋肉を鍛えることができるので、フィットネス志向はもちろん、陸上選手などもよくトレーニングに取り入れてますよ。
ポイントとしては、
・背中を必要以上に丸めない
・お腹~股関節&お尻をしっかり意識する
・上半身を動かしての反動は使わない
といったところです。
脚を上げっぱなしなのが地味にきついですが、そこも大事。猫背にならず、しっかりと骨盤を立てて動きましょう。夫婦喧嘩したときや仕事でミスったときの罰ゲームに、「これで50m往復!」なんて申し渡すのもいいかもしれません。関係ないですけど、クレヨンしんちゃんの「中の人」こと矢島晶子さん、ふつうのお嬢さまや洋画の吹き替えもこなす芸達者な声優さんですが、夫婦喧嘩で興奮するとしんのすけの声になってしまうんだとか。旦那さんも思わず笑っちゃうでしょうな。
……あ、「クレヨンしんちゃんばかり取り上げずに、自分をアピールせえ」とばかりに、筋次郎がそのヒップウォークで寄ってきました。というか、この見た目でヒップウォークされると、シュールを通り越して怖いものが……。
というわけで、あたしゃ逃げることにします。チャオ。
日本語にすると、「お尻歩き」。上手くなればなるほど気持ち悪い動きになりますが、気にせずそれを目指しましょう。メンタルも鍛えられます!
強化部位:
腹直筋、腸腰筋(腸骨筋・大腰筋・小腰筋)、外腹斜筋、内腹斜筋
*筋肉動画図鑑で一つひとつの筋肉を詳しく見ることができます。
これだけは押える!ワンポイント:
・動作中に極端に背中を丸めない
・動作中に息を止めないように注意する
<プロフィール>
伊藤謙治(いとう けんじ)
F Fintess Support(www.f-fit.net/)代表。
トレーニングコーチとして現場指導に当たる他、専門誌ライターとしても活動中。CSCS,JATI-ATI。