“筋”曜どうでしょう

“筋”曜どうでしょう

第7回 大人の階段、のぼりましょう

 ボンジョルノ。前回はバブル時代の話題も思わず出してしまい、世代がモロにバレて筋次郎にまで笑われました。ていうか筋次郎、君はいったい何歳なのさ……。
 でもたしかに世代交代というか、自分がもう“若者”ではないんだなあ、と感じることってつくづくありますよね。この間なんて、高校生に名曲『熱くなれ』(大黒摩季)を使ったモチベーションビデオを見せたら、「ネットで調べたらこれ、めっちゃ昔の曲でしたね」と素で言われてしまい、ムキになって文字通り「熱く」語ってやりそうになってしまいました。自分のモチベーション上げてどーする……。

 というわけで、今回は「熱く」なるエクササイズです。ガシガシ体温や筋温を上げて、身体を熱くする有酸素運動としても使いやすい、こちらのエクササイズをご紹介。

世界の筋トレ  はい、(フォワード)ステップアップです。なんか、無人島で絶食した筋次郎みたいなモデルがやってますが、そこは気にしない。彼の生き別れた弟という可能性も、なきにしもあらずですが(ホントか?)、そこも気にしない。無心で台に昇り降りしましょう。
 
 真面目な話、このエクササイズのポイントは、

・昇った足と、逆足で降りる=昇り降りとも、同じ脚に負荷をかけるようにする
・胸を張り、体幹を真っ直ぐに保つ
・膝が変に前に出たり、ねじれたりしないよう、真っ直ぐ昇り降りする
・足裏全体にバランスよく荷重する

 といったところになります。
 慣れてきたら両手にダンベルを持ったり、首の後ろにバーベルを担いだり、さらには踏み込むのと逆足(=浮いている足)を持ち上げて、腿上げ動作を入れても全然OK。ましてや膝以上の高さでハイテンポで駆け足気味にやったりすれば、簡単に心拍数は上がります。
 ……と、ここまで解説されて気づいたそこのあなた! そう、これはあのなつかしの「踏み台昇降運動」に他なりません。要はあれを、片脚だけ連続でやってるというわけです。うん、そりゃキツい。
 でも誰もが知っているエクササイズのうえ、シンプルかつ色々な場所で出来るので、じつはかなりオススメです。駅の階段はもちろん、ジャイアンがコンサートするような空き地の土管で行なうことも可能です。そんなジャイアンが「むしゃくしゃしてるから、殴らせろ」と、現代ならイジメとして新聞沙汰になりそうなこと言い出した場合にも、このステップアップで鍛えた脚力があれば、逃げおおせることが可能でしょう。……ほんまかいな。
 何はともあれ、ドラえもんの助けを借りずに筋肉の助けを借りて(?)、皆様もステップアップに励んでくださいませ。チャオ。


フォワードステップアップをやってみよう!  高い位置に片脚で踏みあがる、まさにヒトである限りは必須のエクササイズ。慣れると駅やデパートの階段でもやりたくなりますが、おとなしくふつうに上りましょう。
 
 強化部位:
 大腿四頭筋(大腿直筋外側広筋中間広筋内側広筋
 大殿筋、脊柱起立筋群(腸肋筋最長筋棘筋
 *筋肉動画図鑑で一つひとつの筋肉を詳しく見ることができます。
 
 これだけは押える!ワンポイント:
 ・胸、腰背部を適度に張り、丸めない
 ・台上の脚を伸ばしていく際、荷重がつま先や踵に極端に移動させない
 ・しゃがむときに息を吸い、立ち上がるときに息を吐く


<プロフィール>

伊藤謙治(いとう けんじ)

F Fintess Support(www.f-fit.net/)代表。
トレーニングコーチとして現場指導に当たる他、専門誌ライターとしても活動中。CSCS,JATI-ATI。


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