ボンジョルノ。前回の“お尻に効く”エクササイズ、ルーマニアン・デッドリフトはいかがだったでしょうか。お尻が割れるほど実践してくれた人もいると嬉しいと、となりで筋次郎も申しております。……って、元から割れてるじゃん。
その前回をおさらいすると、
ルーマニア人がやってたから「ルーマニアン・デッドリフト」。じゃあジャパニーズなエクササイズはあるのか!? → あるっ! 遥か極東の島国の国技の名を冠す、その名も「スモウ・デッドリフト」! → 次回を乞うご期待! ジャジャーン!
という、アメコミハリウッド映画ばりの(?)引きで終わりました。気分はトニー・スタークです。アイアンマンです。あんなオッサンになりたいもんです。
では予告通り、今回は「スモウ・デッドリフト」のエクササイズ動画をご紹介!
……失礼。ホンマモンの相撲の稽古をご紹介してしまいました。ではあらためて、こちらをどうぞ。
そう、ご覧頂いて分かる通り、まさに相撲の四股のように股関節を広げて行なうデッドリフトです。動画のカッコ内にもあるように、あえてお固い名前で呼ぶならワイドスタンス・デッドリフトですが、トレーニーの間では「スモウ・デッドリフト」で普通に通じます。というか、日本人なら是非そう呼びましょう。フィットネスクラブで若い女性会員が、「すいませーん! スモウ・デッドリフト教えてもらえますかあ?」なんて言い出す日が来ることを、私も筋次郎も心待ちにしているのです。……え? 私だけ?
冗談はさておき、スモウ・デッドリフトのメリットとしては、
・股関節を広げることで、通常のデッドリフトよりも内股の筋肉(内転筋群)を鍛えやすい
・上体を起こした、いい姿勢を保ちやすい=猫背になりにくい
・深くしゃがみやすいので、股関節の可動性/柔軟性も向上させられる
などがあげられます。つまり原型の四股同様、全身に多彩な効果が得られる素晴らしいエクササイズなんです。名前や見た目に騙されて、舐めてかかっちゃいけません。デーモン小暮閣下が、あんな見た目(ていうか悪魔だし)なのに筋金入りの好角家で、中入り前からNHKで全取り組みを解説しちゃうのと同じようなもんです。
というわけで、相撲ネタでめでたくまとまりもついたところで(?)、今回はこの辺で。チャオ。
スモウ・デッドリフトをやってみよう!
脚幅をワイドにしたデッドリフト。海外ではスモウ・スクワットやスモウ・デッドリフトで通じます。
強化部位:
大腿四頭筋(大腿直筋、外側広筋、中間広筋、内側広筋)
大殿筋
脊柱起立筋群(腸肋筋、最長筋、棘筋)
これだけは押える!ワンポイント:
・胸、腰背部を適度に張り、丸めない
・バーの軌道を身体から離しすぎない
・しゃがむときに息を吸い、立ち上がるときに息を吐く
<プロフィール>
伊藤謙治(いとう けんじ)
F Fintess Support(www.f-fit.net/)代表。
トレーニングコーチとして現場指導に当たる他、専門誌ライターとしても活動中。CSCS,JATI-ATI。